「それでは申し上げます」

まさか象を欲しがるとは思わなかった。まぁダルタニアンらしいか。
満足そうな彼の顔をみて、アラミスも微笑む。
「では、三銃士の諸君は何か欲しいものはあるのか?」
そう言われ改めて用意された金銀財宝を見やる。その中には凝った細工が施された首飾りがあり、アラミスの女心をくすぐっていた。
(かと言ってアラミスが首飾りを欲しがるわけにもいかないしな・・・。)
「おい、アトス、アラミス!いくつか俺が選んでいいか?金に換えて山分けしようぜ」
ポルトスがそう言って物色を始めていた。
「ああ、君に任せるよ。かまわないだろ?」とアトスに声をかけると、彼はつ、と進みあの
首飾りを選んだ。

「陛下、こちらをまた別に頂いてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだ、好きにするがいいぞ」
「ありがとうございます」
「何だよアトス〜、恋人に贈るプレゼントかい?」
「ああ、ずいぶん待たせてしまってるんでな」

ふ〜ん、アトスにも恋人が居たんだ。待たせてるって故郷にでもその人が居るのか?
しかもあの首飾りを贈るのかと思うとアラミスは少し複雑な気持ちになっていた。



直線上に配置

三銃士は何を褒美としてもらったのよ〜?って。
そこから生まれた話。





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